こんにちは!モバイルファクトリー(以下、モバファク)採用担当です。
就職活動やキャリアプランを考える中で、 「3年後、5年後、自分はどんなエンジニアになっているんだろう?」 「技術を極める道と、チームをまとめる道、自分はどっちに興味があるんだろう?」 そんな風に、未来の自分を思い描いている方も多いのではないでしょうか。
モバファクのエンジニアは一人ひとりが自分の「好き」や「得意」を活かして、多様なキャリアを歩んでいます。
そこで今回は、モバファクのキャリアパスがリアルにわかる、2人のエンジニアにインタビュー! 専門性を追求する「Pコース(プロフェッショナルコース)」と管理職の「Mコース(マネジメントコース)」。それぞれの道に進んでいる2人が、どんな経験を積み、今何を目指しているのか、本音で語ってもらいました。
【モバファクの職務制度】
社員自らキャリアを形成し、業務における役割を明確にするために役割を定義しています。
・Mコース(トップマネジメントコース):
経営層を目指すコース
・Pコース(プロフェッショナルコース):
高度専門職を目指すコース
各コースおよびランクに応じて役割を定義しており、半期に一度その役割に準じて人事考課と目標設定を行います。
Mコースは、経営陣からの推薦に基づき、本人の合意をもって決定します。
◆インタビューした社員
Yさん(Pコース/シニアエンジニア)
2018年新卒入社。「駅メモ!」でエンジニア、開発リーダーを経験。シニアエンジニア昇格をキャリアの転機とし、現在はデータサイエンスの分野で活躍。データ分析を通じてチームに新たな視点をもたらし、プロダクトをさらに成長させるための文化づくりに挑戦中。
Tさん(Mコース/マネージャー)
2021年新卒入社。「駅メモ!」の機能開発や言語移行調査のリーダーとして貢献。自身のキャリアと向き合った結果、2025年7月よりマネージャーに就任。現在はメンバーとの対話を重視し、チームのパフォーマンスを最大化する環境づくりに注力。
データドリブンな文化醸成を牽引し、プロダクトのさらなる成長を目指す【Yさん(Pコース/シニアエンジニア)】
ー入社から現在まで、どんな業務を経験しましたか?
新卒で「ステーションメモリーズ!(略称:「駅メモ!」)」(以下、「駅メモ!」)チームのゲーム内イベントを作るユニットに配属されました。
配属後は既存機能の細かな修正から担当し、経験を積むにつれて、開発規模や影響範囲の大きなものも少しずつ任されるようになりました。
2年目には新しいゲーム内イベントの開発を、データベース設計の段階から担当しました。
3年目以降は開発リーダーを任されることが増え、自身も開発に携わりながら、全体の進捗管理、プロジェクトのスコープや人的リソースの調整など、半分マネージャーのような役割も担っていました。 その他、若手向けの技術研修や、最近では技術広報、採用活動にも携わっています。
ーご自身のキャリアの中で『ターニングポイント』となった仕事や出来事があれば、教えてください。
シニアエンジニアになった後、達成感と同時に「次は何をすればいいんだ?」という突然に目印を失った感覚に襲われたのが、私のターニングポイントでした。
入社当初、自分は Web 系の知識がほとんどなく、他の同期と比較しても、モバファクのエンジニアとしては未熟な状態でした。だからこそ「まずはとにかく一人前になりたい」という思いが強く、「一人前」の定義としてシニアエンジニアをゴールとして見据え、実力や経験を積んでいました。
例えばコーディングスキルやデータベース設計・アーキテクチャ設計など、エンジニアのベースとなる能力を身につけるところから始めて、慣れてきたらプロジェクトマネジメントやピープルマネジメントなどにも挑戦してみました。「一人前」になるために大事であろうことをフルスタックに色々と挑戦して、その結果、ありがたいことにシニアエンジニアになることができたのですが、その先で困ってしまいました。
ゴールに到達してしまったので、次に目指すものがなかったのです。
そこでゴールを再設定するという考えに至るのですが、これがターニングポイントになりました。
まず自分が今どういう状態にあるのかを整理しました。そして「「一人前」という汎用的な存在にはなれたので、次は「どこに強みを持つか」を考える段階になった」と気づきます。
さらに、それまでの経験から自分の好きなこと・やりたいこと・得意なことを見つめ直し、「自分は課題発見が好き」「自分は作るものにビジネス視点での意味を見出したい」「今はまだエンジニアとして開発をする立場で居続けたい」といったインサイトを得ます。
これらを総合して考えて、現在はエンジニアの立場のままビジネス視点を培うため、課題発見を業務として行うことができるデータサイエンスの分野への挑戦を始めたところです。
ー現在のポジションで感じている『一番のやりがい』や『面白さ』を教えてください。
データサイエンスの分野でチームに新しい文化を創り上げていることにやりがいを感じています。
これまでエンジニアはプロダクトの機能を開発しつつも、「プロダクトが置かれている状況」を意識する機会が少なく、関心も薄い状態でしたが、自分がデータ分析の結果を公開することで、エンジニアからも自発的な意見が出てくるようになりました。
データサイエンスの分野に注力するようになってから日も浅く、ビジネス上の意思決定に貢献するという大きな目標はまだまだこれからという段階ですが、データを通じてチームの視座を高め、新しい文化を少しずつ醸成できていることには確かな手応えを感じています。
ー今後の目標や、挑戦してみたいことは何ですか?モバファクで、この先どんなキャリアを築いていきたいと考えていますか?
「駅メモ!」をさらに成長させることです。そのために、データサイエンスの視点からアプローチしていきたいと考えています。
現状、データ分析は一部のメンバーによる都度の対応に留まっており、これがチームとしての課題です。プロダクトをより良くしていくためには、エンジニアも含めたチーム全員が日常的にデータに触れ、そこから得られるインサイトを開発に活かしていく文化が不可欠だと考えています。エンジニアがビジネスの視点を持つことは、プロダクトの成長に繋がるだけでなく、私たち自身のキャリアにとっても大きな強みになるはずです。
日常的にチームの誰もがビジネスの状況を把握できるダッシュボードを確認し、データに基づいてプロダクトの目指す方向を決める。そんな文化を醸成することが、今の私の挑戦したいテーマです。
対話でチームの土台を築き、サービスの持続的な成長を支える【Tさん(Mコース/マネージャー)】
ー入社から現在まで、どんな業務を経験しましたか?
入社後は新卒研修を経て、「駅メモ!」チームに配属されました。ここでは主に、「駅メモ!」のキャラクター「でんこ」のスキルの実装やテストを担当しました。
「でんこ」のスキルは、あらかじめ用意された効果・発動条件・対象を組み合わせて作られます。私の主な役割は、この仕組みを使い、新しいスキルの仕様検討からテストまでの一連の流れを担うことでした。特に、新しい組み合わせが膨大な数の既存スキルと干渉せず、あらゆる状況で正しく動作するかを検証するテストの設計と確認が業務の中心です。時には、既存の機能を組み合わせるだけでは実現できないスキルのために、将来の拡張性も考えながら新たな効果や条件を設計・実装することもありました。技術的な制約で仕様の実現が難しい場合でも、企画の意図を理解した上で代替案を提示するなど、プランナーと協力してより良い形に落とし込むよう努めていました。
3年目になる直前から「駅メモ!」の実装言語を変更できるか調査するために、別のチームへ異動しました。
「駅メモ!」のサーバサイド(ロジックの大半を処理している方)はPerlで実装されています。Perl自体は良い言語なのですが、課題も出てきています。たとえば、最近のSaaSを利用しようとしても公式に対応しておらず自力での実装が必要だったり、エディタやAIといった開発環境の支援が他言語に比べて弱かったりするため、徐々に力不足を感じる場面が増えてきました。
そういった背景から、「駅メモ!」のサーバサイドを丸ごと他の言語に移植することで最新の技術要素の恩恵を得て、開発効率・開発体験を向上させられないかという調査を行うことになり、「駅メモ!」内に調査チームを立ち上げました。
ここではリーダー的な立ち位置で、管理層やエンジニア全体などさまざまな関係者からの要求の聞き取りや取りまとめ、スケジュール管理といったプロジェクトマネジメント的な業務、移行先言語の選定の主導やアーキテクチャの検討といったテックリード的な業務、実際に手を動かしてPoCを実装するといった幅広い業務を行いました。
言語の移行計画はまとまったのですが、さまざまな課題から最終的にこのタイミングでの実施は見送りとなりました。
チームが解散となり、次の異動先が決まるまでの間、少し時間が空いたので、開発生産性の可視化・向上を課題として提案し、言語移行の調査チームの中で実施しました。
ここでは、開発生産性に関わるデータを収集し、グラフなどの形で確認できるようなプラットフォームを設計・実装しました。
ここでもプロジェクトマネジメント的業務を主に行なったほか、インフラ設計・構築なども行いました。
ここで作ったものは技術ブログにも掲載しています。
▶モバファクTechブログ | 開発生産性を可視化する基盤を作った話
ーご自身のキャリアの中で『ターニングポイント』となった仕事や出来事があれば、教えてください。
私のキャリアにおけるターニングポイントは、大きく2つの出来事がきっかけとなり、現在管掌するチームのマネージャーに就任したことです。
1つ目は、以前「駅メモ!」の実装言語変更の調査担当として、現在のチームに一時的に異動した経験です。
この期間を通じて、チームメンバーの人柄や仕事の進め方、コミュニケーションの雰囲気を深く理解することができました。この経験が、後にチームへの貢献を考える上での大きな土台となりました。
2つ目は、その後のキャリアについて上長と話す機会があったことです。
もともとチーム運営や業務改善に関心があり、自分自身の今後の貢献方法を模索していました。ちょうどその頃、上長もエンジニア組織全体の配置最適化を考えており、議論を重ねる中で、私がチームのマネジメントを担うことが、プロジェクト全体の成長にとって最適なのではないかという話になりました。以前の異動経験でチームへの理解もありましたし、自身の挑戦したい方向性とも合致したため、この機会に手を挙げました。
これら2つの出来事が重なり、現在のマネージャーとしてのキャリアにつながる大きな転機となりました。
ーマネージャーになって以降、具体的にどのような業務に従事していますか?
マネージャーに着任してまだ日が浅いため、試行錯誤しながらではありますが、チームメンバーが最大限のパフォーマンスを発揮できる環境作りを第一に取り組んでいます。
具体的には、まず基本となるチームの目標設定やメンバーとの1on1に注力しつつ、スクラム導入のような開発プロセスの改善提案も始めています。
並行して、他チームとのスケジュール調整やエンジニアの採用活動、各種開発アカウントの管理など、チーム運営に必要な業務も進めている状況です。
ーマネージャーになった今、最もやりがいを感じる瞬間と、逆に難しさを感じるのはどんな部分ですか?
現時点で最もやりがいを感じるのは、1on1などを通じてメンバーの抱えている課題感を共有し、それに対する次の一手を、納得感を持って一緒に作り出せたときです。
管掌しているチームは比較的安定したチームで、メンバーの出入りは比較的少ないです。そこにジョインする形になったので、他のメンバーとは少し違った視点や経験をもとにして新しい気付きを生み出すことが現在の自分のバリューだと考えています。
同様の背景から、共通知識が不足している点が難しさとして挙げられます。
現在管掌しているチームは、ネイティブアプリを専門的に担当するチームとAWSインフラを担当するチームに細分化されます。どちらの技術分野もメンバーのほうが遥かに深い知見を持っているので、現状を把握する際に認識の齟齬や不足が生まれないよう、気になった点は逐一確認してキャッチアップしています。(これはマネージャーになったからというより、異動したからという側面が強いかもしれません。)
また、マネージャーになると「駅メモ!」チーム全体とより広い範囲でコミュニケーションを取り意思決定をしたり、経営的な要求と現場の要求を擦り合わせたりする必要があります。この点でも、今までに触れてこなかった分野の知識があれば、と思うことが多々あります。
ー今後の目標や、挑戦してみたいことは何ですか?モバファクで、この先どんなキャリアを築いていきたいと考えていますか?
どちらかといえば、いわゆる川下り型のキャリアでその場その場の状況に合わせてキャリアを進んできているため、長期的にこれがしたいといったものは特に設定していないです。
直近の目標は、ひとまずマネージャーとして、またチームにおいて最低限必要な権限や業務を把握し理解を深めることです。
特に現在のチームは、「駅メモ!」以外のサービスの保守運用も兼務しており、責任範囲が多岐に渡るため、把握に時間をかけています。
もう少し先の目標としては、AWSインフラ・ネイティブアプリ開発・企画・経営の4分野の知識を増やし理解を深めることです。
先ほどの質問でも回答した通り、より広い範囲のチームや人とコミュニケーションを取る必要があるため、そこをスムーズにしていきたいと考えています。
最後に
今回は、モバファクで多様なキャリアを歩む2人のエンジニアをご紹介しました。
技術を突き詰める道も、チームを率いる道もさまざまです。
「若いうちから挑戦したい。」「幅広く経験を積んだ上で自分のキャリアを考えたい。」
この記事を読んで、モバファクの働き方に興味を持っていただけたなら、ぜひ一度お話ししませんか。エントリーをお待ちしています。
・モバイルファクトリー 採用サイト:https://recruit.mobilefactory.jp/
・モバイルファクトリー Tech Blog:https://tech.mobilefactory.jp/