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社員同士がアウトプットを促進し合う会社に〜アウトプットを賞賛する文化「グッドアウトプット賞」とは?〜


モバファクの社員は、自分が得た学びを言語化し、全社員に知見をシェアしていくことを大切にしています。
これまで、専門職勉強会ヒントノートなど、アウトプットを大切にする文化や制度をお伝えしてきました。それに引き続き、今回は有益なアウトプットをした社員を賞賛する文化「グッドアウトプット賞」を紹介します。
今年よりトライアルで始まった「グッドアウトプット賞」。
「グッドアウトプット賞」の設立背景や、どんなアウトプットがあり、どんなアウトプットが評価されたのかについて、アウトプット推進チーム🚀(設立当時は社内勉強会運営チーム)のメンバーとして「グッドアウトプット賞」の設立に関わった川上さんにインタビューを実施しました。

川上翔平/モバイルサービス事業部(ディレクター職)
2012年新卒入社。プロダクトクオリティーチェックを行う部署に配属。
その後、海外のアプリケーションのローカライズ、位置情報ゲームのディレクターを経験し、現在はブロックチェーン関連サービスに従事。最近はオープンワールド系のゲームにハマっており、Ghost of Tsushima、The Elder Scrollsシリーズがマイブーム。

「グッドアウトプット賞」とは何ですか?

「グッドアウトプット賞」とは、周りの⼈の学びやブランディングのためのアウトプット、またはそれを推進する⾏動を表彰する賞です。この賞は、アウトプット推進チーム🚀(以下、🚀略)が中心となって投票や表彰を行っています。

表彰を実施する目的としては、大きく2つです。
1つ目は「会社としてより良いアウトプットを増やすこと」
表彰をすることによって、良いアウトプットの見本を作りつつ、フィードバックを行うことで改善を図ることができると考えています。
2つ目は「アウトプットを促進すること」
定期的に良いアウトプットの例を表彰で提示をすることによって、社員が抱くアウトプットのやり方についての不安や疑問を取り除き、アウトプットをすることに対して億劫になっている方の背中を押したいと考えています。

アウトプット推進チームとは、どんなチームですか?

アウトプット推進チームは、もともと社内勉強会運営チームの活動の中から誕生しました。
社内勉強会運営チームは、「勉強会を開催することで会社として良いアウトプットが広がっている」状態の実現を目指す、有志のチームです。会社のより広い範囲(水平、垂直両軸)にアウトプットを届けていくために、日々、勉強会の実施などアウトプットを促進する活動を行ってきました。

促進活動を行う中で、さらに多くの社員がアウトプットを積極的に行い、社員同士がアウトプットを促す状態が理想的だと考え、理想の実現のためにチームでアイデアを相談したんです。相談の結果、アウトプットの起爆剤となる施策が必要だと考え、「グッドアウトプット賞」を設立し、その運営とアウトプットを促進する専門チームとしてアウトプット推進チームは生まれました。

 

なぜ「グッドアウトプット賞」を設立しようと思ったのですか?

アウトプット推進チームは、以前から勉強会の実施頻度の増加だけでなく、「社員が知識のアウトプットをしてもその知見が会社で活かされているかわからない」「社員がインプット→アウトプット→インプットのサイクルを回せていない」という点を課題と捉え課題解決に動いていました。具体的には、課題を解決するために、社内アンケートの実施、社員が勉強会で何を学びたいかのヒアリング、アウトプットの準備を行う機会の提供などの施策があげられます。しかし、施策による一定の効果はあったものの、大きな効果はほとんど見えていなかったんです

そこで、チームで何が足りないのかを相談の時間を設けて議論したところ、まずは「目に見える形の評価が必要である」という結論を導き出しました。多くの社内メンバーに見える形でアウトプットという行動を表彰することで、アウトプットの価値を感じ、億劫だと思っていた人も積極的に動くだろうと考えたからです。 やはり、人に認めてもらえたり評価されると嬉しいですからね(笑)
その仮説をもとに、会社へインセンティブ付き表彰制度の導入を働きかけ、その結果トライアルとして実施が認められたのがグッドアウトプット賞でした。

受賞者をどのように決定しましたか?

受賞者の選出方法は2つ。
1つ目は、社員投票での選定です。エンジニア、クリエティブ、ディレクター・バックオフィスと職種ごとに、社員投票を実施。最も投票を集めた人を賞に選出し表彰をしていきます。
2つ目は、推薦による特別賞です。特別賞は、アウトプット推進チームから推薦された方を表彰していきます。

賞を設立するに当たって、特に意識したことは特定の人物に票が偏らないようにすることでした。
職種によって人数が違うため、社員投票だけではどうしても特定の職種のアウトプットに票が偏ってしまいます。私個人としても、普段からアウトプットを行う人だけを評価するのではなく、今までアウトプットを行っていなかった方が踏み出した一歩も評価できる仕組みにしたいと思っていました。だから、職種ごとの偏りを減らすために社員投票は職種ごとに投票を実施し、投票数ではなくアウトプットのプロセスや会社への貢献度でも評価を受けられるように特別賞を設けました。実際に、賞を細かく設けたことで、特定の職種に偏ることなくアウトプットを評価することができ、チームとしても個人としてもとても嬉しく思っています。

 

賞を設立してから、変化はありましたか?

賞を設立してまだ数ヶ月ですが、これまでアウトプットをしていなかった社員がドキュメントを書いてくれるなど、目に見える形で変化を感じています。
また、私の周囲では、「グッドアウトプット賞」をとるために、「自分が持っている知見をドキュメント化して、みんなにも見える形にしよう」などという声が聞こえはじめました。確実に、「グッドアウトプット賞」の設立とアウトプット推進チームの活動によってアウトプットの促進がされてきていそうです。

どんなアウトプットが評価されましたか?

評価されたモノの一例として2つの記事を紹介したいと思います。
まず1つ目はデザイナー職の方が書いた、『UXを意識した現場のお仕事紹介と、自主トレーニングのススメ』という記事。この記事は「デザイナーに限らずUX(User Experience)を意識できる人が増えたら、チームとして、より良いモノが作ることができるようになるはずだ」という想いで記事を書いたそうです。内容としては、職種に関わらずUXを意識して自分の仕事に取り組むための具体的なトレーニング方法が記載されています。デザイナーだけでなく、どの職種が読んでも自分の仕事にどうUXを活かすかが具体的にイメージできる非常にためになる記事だったので、社内の評価がたくさん集まりました。

2つ目は手前味噌ですが自分が書いた『どこでも活躍できる人になるために』というドキュメント。
これは新卒メンバーに向けて書いたドキュメントで、社会人としてどこでも活躍できる人物になるための大事な要素をまとめて書きました。納期を守ること、嘘をつかないこと、視座を意識することなど当たり前のことが中心の内容なのですが、社会人として大切なことであり、意外と忘れられてしまいがちなことをまとめた記事でもあったので、そこを新卒、中堅、ベテラン問わず多くの社員の方々に評価いただけたのかなと考えています。

今後の目標について教えてください

「グッドアウトプット賞」の最終的なゴール。それは、「グッドアウトプット賞」自体がなくなることだと思っています。理由としては、私たちの理想が1人1人自ら積極的にアウトプットを行い、周りの活動を促進し、アウトプットをする文化が会社全体に広がっていることであるからです。だから、最終的には例えインセンティブがなくなっても、会社や他のメンバーに貢献するためにはアウトプットをする必要があると考えてもらえたらと思っています。そして、アウトプットをすることが「グッドアウトプット賞」という形ではなく、業務の効率化や個人のスキルアップにつながると、より大きく評価されるようになったら嬉しい限りです。
「グッドアウトプット賞」は文化の始まり、きっかけにすぎないので、実施によって見えてきた課題をクリアしながら理想の状態に近づけていければと思います。

アウトプット推進チームの努力のおかげで、リモート勤務になった以降も、社員のアウトプットは増え続けています。アウトプット推進チームが目指す「勉強会を開催することで会社として良いアウトプットが広がっている」状態の実現も近いかもしれません。