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【特別インタビュー】1on1で何を話しているのか聞いてみた!


こんにちは。モバファク広報担当です。
モバファクでは、「上司と部下の相互理解を深める」などの目的で、マネージャーとメンバーで定期的な1on1(上司と部下の1対1の面談)を行っています。社員によっては、1週間に1度は1on1を利用し、マネージャーとコミュニケーションを取っているメンバーもいます。

今回の記事では、そんなモバファクの1on1が具体的にどのような目的で、どのように実施されているのかについてをご紹介!実際に活用するマネージャーやメンバーが、「どのような効果を得ることができているのか?」「具体的には何を話しているのか?」について迫っていきます。

モバファクの1on1の目的とは?

前提として、モバファクの1on1では、以下の5つを目的としています。
一般的に効果があると言われている、メンバーと上司の相互理解はもちろんのこと、業務に関する問題の解決や成長の促進に利用をしてもらいたいと考えています

関係性の強化
メンバーと上司で相互理解を深める

行動と学習の促進
経験学習の促進を行う

意欲の喚起
メンバーの不安や悩みの解消や持ち味・個性を生かす働きかけを提供する

情報共有の促進
メンバーと上司間の認識の共有・すり合わせを行う

問題解決の促進
現状の課題感や解決方法のすり合わせを行う

実際に1on1はどのように利用されているのか?

では実際に1on1はどのように利用されているのでしょうか?
アワメモ!チームのマネージャーの髙橋さん(ブロックチェーンチームも兼任)とメンバーのN.Yさんにお話を聞いてみました。

まずN.Yさんに質問です。1on1をどのような目的で利用していますか?

「自身の成長」が1on1を利用する目的です。
自分がどうやったら成長できるか、どうしたらチームや上司の期待値を超えることができるのか、そしてどうやったら評価や成果に結びつくか、を考えるための時間として積極的に使っています。
自分は1on1をやらされではなく、自分のために与えられたチャンスとして活かしていきたいと考えています。マネージャーである髙橋さんの時間を、週に30分ももらえるのはとても贅沢なことだと思うんです。だから自分は「制度をHack」して、いかにこの30分を自分の成長へ繋げられるかに重点を置いています。

 

成長のために、どのように1on1を利用していますか?

議題を自分から出して、その議題を中心に話を進めていきます。
自分たちの1on1では、髙橋さんは自分の話をずっと聞いてくれている感じで、こちらが言いたいことをまとめてくれるだけなんです。相談相手というより、テディベアと言ったらいいでしょうか、基本こちらが話しているだけなんですよね(笑)
でも、話す中で頭の整理ができるので、聞いてもらっているだけで十分自分にとっては成長につながります。髙橋さんに壁打ちして、話した中で得た気づきを取り出して、抽象化して次に活かす。この繰り返しで自分の成長はだいぶ促進されたと思います。

1on1では、具体的にどんな話をしていますか?

上記で述べたとおり、目的は成長が軸ではあるんですが、話していることは雑談が多いです。最近読んだ本や、最近感じたことなどの気軽な話とか。そして、雑談の中から議論のしがいがありそうなことを広げて話している感じですかね。
例えばリーダーシップの話。自分が読んでいた本から「リーダーシップとは何か?」って話になったんです。そこで、2週にわたり髙橋さんと議論して、リーダーシップについての定義をまとめていきました。まとめた上で「定義したリーダーシップをチームにどう活かしていくのが良いのか?」ということも話すことができたので、半期の目標や期待値のすり合わせにもなりました。

「1on1があったから助かった」と感じたことはありますか?

あります。自分の中にある不安とか、考えたことというのは、基本的には曖昧な状態だと自分は思っています。曖昧なものを髙橋さんなどの周りのメンバーを壁としてぶつけていくことで、自分として言語化をすることができ、曖昧さがクリアになっていくと思うんです。
例えばアワメモ!のリリース直前の時期に、方針でモヤっとしたことがあったので、髙橋さんに直接話したことがありました。話した結果、思っていることと、今後の方向性にズレがそんなにないことがわかったんです。これって、逆に話さないと大変なことになっていたと思います。ずっとすれ違ってる状態で仕事が進み、お互いにモヤモヤが増えるなんてことに…。話したことによって、しっかりと認識のすり合わせができ、納得感を持った状態でその後の仕事を進められたので、お互いにストレスなくリリースまで進めることが出来たと思います。

実際、どのくらいの頻度で1on1を実施していますか?

基本的に毎週やっています。毎週やっている理由としては、話すことで自分の考えがまとまり、気づきを得ることが出来るからです。
そして、制度としてあるなら、使えるだけ使いきろうとも思っています。誰にも文句を言われずに、髙橋さんの時間を奪えるなんて、こんないいことはないですし(笑)

ここからは髙橋さんに質問をしていきます。
マネージャーとして、1on1をどんな目的で実施していますか?

もちろん、「メンバーとのコミュニケーション」「メンバーの課題を一緒に考えて解決すること」「長期的なメンバーの成長」も目的に1on1をしているのですが、自分の理想としては、1人1人が考えて行動できるようになり、1on1が不必要となることを目指して実施をしています。
今は内省のサポートをメインで実施しているのですが、回を重ねることで、それぞれが1人で考えて、1人で動いていける状態になってくれたら嬉しいです。最終的には、1on1なしでも自分で内省し主体的に改善に動くことができて、自分から手離れしていく。そして、その手離れした人が他のメンバーに1on1を実施してチームの成長を支援していく。そんな状態になってくれるのが理想的です。

メンバーとコミュニケーションが取れている印象ですが、これも1on1の効果なのでしょうか?

どうなんですかね(笑)
1on1って定期的に巡ってくるので、コミュニケーションが頻繁に取れているのは事実です。そのおかげで、距離が近くなっているのかもしれないですね。
1on1が制度として実施される前について振り返ってみたんですが、当時は基本的に評価面談でしかメンバーと1on1で話すことはなかったですね。だから、最終のアウトプットや成果など数値的な判断しかできませんでした。でも、1on1を定期的に行うことで、成果に辿り着くまでのプロセスというか積み重ねを見ることができるようになったんです。

自分は、このことを「ドラえもん」でよく例えるんですが、映画のジャイアンっていいやつに見えるじゃないですか?あれって、テレビシリーズを見ているから、ジャイアンの性格の変化がわかるんですよね。同じことで、1on1でしっかりとメンバーとコミュニケーションをとって性格や悩みを知ることで、成果へのプロセスを含めて変化を感じることができます。確かに1on1のおかげで、メンバーの相互理解は進んでいるのかもしれませんね。

1on1を行うにあたって、意識していることはありますか?

話さないスタンスを意識しています。自分の1on1は、自分が議事録を取るルールです。
なんなら、議事録の編集権限をメンバーに与えていません。そうしている理由は、メンバーに話すことだけに集中してもらいたいからです。1on1では、メンバーには頭にあることを全部吐き出してもらいたいと考えています。思っていることを言葉にして吐き出すことで、N.Yさんが言ってるように頭は整理され、さらにそれが議事録として文字になることで、新たな気づきを得ることができる。だから、短い時間で効率的に成長に活かしてもらう為には、話すことに集中してもらう必要があるんです。

また、1on1では決まった流れで話をするように心がけています。
具体的には、事実確認による具体化、学びによる抽象化、転用と再具体化という流れで1on1を進めています。型を作った理由としては、2つ。
1つ目は、メンバーに思考の型を提示するためです。何度も同じ型を繰り返すことで習慣化され、普段からメンバーが同じような考え方ができるようになってくれたらなと考えています。
2つ目は、自分のためです。その時々に合わせて柔軟に話せるほどコミュニケーション力が高い訳ではないので、自分が迷わないように進むべき方向をある程度決めています。

マネージャーから見て、1on1を実施して良いことはありましたか?

実は、1on1をここまでしっかりしたのは、リモートワークが始まってからなんですよ。
リモートワークとなり、人と直接会えなくなったことから、もっとチームでコミュニケーションをとりたいと考え、チーム全員に「1on1をしてください」とお願いをしたんです。その結果、業務では普段関わらない人に話を聞くことができて、悩みなど今までは知り得ない情報を知ることができるようになりました。どういう時にチームに悩みが発生するかを知ることができたおかげで、今後の対応や最適な仕組み作りのヒントをたくさん得ることができたので、本当にやってよかったです。

1on1はチームのコミュニケーション活性としても、チームの成長としても必要だと思っているので、会社の制度として仮に無くなったとしても続けていくだろうなと思っています。毎週メンバー全員と1人ずつ話していくのは、確かに大変ですが、自分が手をかけたメンバーが賞を取ってくれた時は何よりも嬉しいです。そして、受賞メンバーが増えれば増えるほど、自分が業務について考えることが少なくなっていくと思っています。最終的には、組織や自分のメリットとして戻ってくると思うので、これからも1on1は積極的に行っていくつもりです。

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今回は、1on1の目的や具体的な活用方法について紹介をしました。
N.Yさんをはじめ、モバファクの社員は1on1を行うことで、マネージャーとの相互理解を深めるのはもちろんのこと、成長のためのきっかけを享受しています。
引き続きモバファクでは、1on1をはじめとして主体的な社員の成長を促す環境の整備に力を入れていきたいと思います。