モバイルファクトリーの日常をお届けします

NFTマーケットの今〜現在の課題と権利表記の標準化〜


こんにちは!モバファク広報担当です。
9月1日(水)にブロックチェーン技術の幅広い普及推進を行う業界団体「一般社団法人 ブロックチェーン推進協会」が開催した勉強会「NFT取引の権利表記標準化について」に取締役の深井が登壇しました。今回の記事では、深井が話した内容に関して、一部編集してお伝えします。

深井 未来生/モバイルファクトリー取締役
新卒でコンパックコンピュータ株式会社(現 日本ヒューレット・パッカード株式会社)に入社しチャネルセールスを担当。その後ジグノシステムジャパン株式会社で海外営業、経営管理部門、子会社役員に。2008年にモバファクへ入社し、経営企画室長、人事総務部長を経て、取締役CFOに就任。2019年からは取締役COO兼子会社のビットファクトリーの代表に就任。

今回の勉強会について

代替不可能で唯一無二の価値を持つデジタルデータ(NFT)の今後の発展のために、ブロックチェーン関係企業や有識者で集まり、市場成長や健全なユーザープレイ環境の構築について話し合う勉強会です。
今回は、「NFT取引の権利表記標準化」がテーマ。権利の標準化に関して、深井の発表および勉強会参加者を含めたディスカッションが実施されました。

モバファクのブロックチェーン事業

モバファクでは、「誰にでも扱えるブロックチェーンサービスを通じて、新しいデジタルカルチャーを創出する」を目指し、2018年に事業をスタートさせました。
現在は、NFTを生成・販売するマーケット「ユニマ(Uniqys マーケットプレイス)」(以下、「ユニマ」)の開発/運営を行っています。「ユニマ」では、「駅メモ! Our Rails」内に登場する駅(ステーションNFT)をはじめ、書籍、アートなど、様々なデジタルデータをNFT化し、販売を進めています。

登壇内容を一部ご紹介

ここからは、深井の発表を一部編集してご紹介します。

NFTに関してモバファクが実現していきたい事とは?

やりたいことはシンプルで、NFTを販売する側、購入する側にとってわかりやすい権利表記の標準を作成していきたいと考えています。NFTを取引するときに、どんな権利が許諾されている/されていないのかが、とてもわかりづらいのが現状です。
この課題を解決するために、クリエイティブ・コモンズ(注1)をNFT業界に導入して、標準化を進めることで、どのNFTマーケットプレイスでも、同じアイコンや説明が表記されている。そんな状況を作っていきたいと考えています。
当然、我々だけで決めることができるものではないと思っているので、専門家の皆さんのお墨付きをもらいながら、業界標準化を目指していきたいと思います。
注1:作者の意志を反映しながら作品の流通を図るための活動全般と、活動する団体のこと

現状のNFTマーケットプレイスの問題とは?

問題だなと思っているのが、各マーケットプレイスによって、表示形式や記載内容が異なっているという点です。業界全体として見解そのものがまだ統一されていません。
特に所有権などの権利に関して。NFTを所有していることに対して、所有権を肯定しているマーケットプレイスもあれば、所有権はありませんと否定的な表記をしているマーケットプレイスもあります。そもそも所有権に言及していないマーケットプレイスまで存在します。これでは、購入する側としては、何が正解なのかよくわからず、戸惑ってしまうかもしれません。
実際に権利周りに関してはいろんなところで指摘をされたり、記事としてもよく取り上げられています。先日、企業名の商標が無断でNFTとして使用され、マーケットプレイスで販売されていたという問題が業界で話題になりました。良くも悪くも、そういった問題が頻繁に発生してしまうところが、NFT発展の障壁だと思います。
NFTは法律でもまだ想定されていないことが多い新しい分野なので、法的に未整備な状態なのはわかりますが、安心感をユーザーに与えるためにも、今後しっかりとルールを固めていかないといけません。

最後に

今回は、勉強会「NFT取引の権利表記標準化について」の登壇内容についてお伝えしました。NFTに関して、業界としてもモバファクとしても、まだ発展途上の段階ですが、1つずつ課題を解決して、事業の成長に繋げていきたいと思います。

今後も登壇情報や、サービスの情報に関して随時ブログでも紹介していく予定です。
モバファクが運営するNFTマーケットプレイス「ユニマ」などのブロックチェーン事業に関しては、公式noteでも随時発信をしています。こちらも是非ご覧ください。